【完結】私とコンビニ吸血鬼~春夏秋冬、ピュアな初恋片想い~

「あの……きゅ、黒野さんとは仲良しなの?」

「仲良しっていうか、挨拶したり、サッカー勝ったね~とか世間話する程度」

「そっか」

 結構……話してる感じ……。
 吸血鬼、サッカー観たりするんだ。
 男同士だから、私とはちょっと違うのかな。

「月ちゃんは……黒野さんと仲いいんだね」

「え? 仲良しっていうか、ただの客なんだけどね。で、でもそうだね! 仲良しの方には入るのかなー! 他の子に比べたらね! た、多分だけどね」

 私はどのくらいなんだろう。
 吸血鬼のなかで。
 肉まんご馳走になって、話を聞いてくれて、お土産買ってきてくれたし、お茶ももらったし……世間話もするし……。

 きっと仲良しな方だよね!?
 女子高生ランキングなら1位かもしれない!

「尾瀬君は、北海道のお土産もらった?」

「いや、北海道に帰る話も聞いたけど、俺も地元は北海道だから」

「え!? そ、そうなんだー」

「うん」

「尾瀬君も……そっかぁ」

 地元が一緒かぁ……。そっかぁ。
 尾瀬君の方が私より、やっぱ仲良しなのかなぁ。
 あぁ、ダメだよ私。
 ギルティじゃないよ。
 尾瀬君は……。
 尾瀬君はギルティ判定したらダメ……。

 それからハーブティーを飲んで、コーラを飲んで、尾瀬君がフライドポテトを頼んでくれた。
 そして、本当に尾瀬君は支払いを全部してくれたの。

 嬉しいびっくり!
 2月は気合入れて作らなきゃ。
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