【完結】私とコンビニ吸血鬼~春夏秋冬、ピュアな初恋片想い~
レイちゃんは、どこの高校なんだろう。
家も近いのかなぁ。
ちょっと、尾瀬君の事探ってみようかな。
「あのね、尾瀬君って付き合ってる子いるの?」
「え?」
さすがにレイちゃんの話はできないから、そこは隠す。
「えっと~そんなような話を聞かれたの。尾瀬君はさ~今、好きな子とか……いるのー?」
「……今?」
「うん、今は誰が好きなのかなーって……」
軽~く聞こえるように、聞いてみた。
って、隣を歩いてたのに尾瀬君いない?
立ち止まってる……。
え……?
「……尾瀬君……?」
「いや……俺、夏祭りに月ちゃんに付き合ってって言ったよね」
「……うん、でも……」
「でも……ダメでもさ……」
尾瀬君は哀しそうに笑った。
苦しい空気が流れた……。
「俺、好きな子そんなコロコロ変わらないよ」
また、哀しそうに、笑った。