両手から溢れる愛を
*
ぽんっと頭に乗せられた手とか。
何気なくあった目が優しく細められた時とか。
わたしが落ち込んでたらすぐに気づいてくれるところとか。
「好き、なの」
全部、ぜーんぶ好き。
「だから、」
「ごめん」
見上げた先に、困った顔をした貴方。
「友達にしか見れない」
「あ……そっ、そうだよね! ごめんね、急に! その……ごめん」
「うん。俺こそごめん」
振ったんだから、もうどこかに行ってくれればいいのに。
「あ、わたし、その……用事あったんだった! じゃあね!」
せめて泣いてるとこは見られたくなくて、その場から逃げ出して。
──付き合ってほしい、と。
言わせてももらえなかった。
「……っ」
涙が溢れる。
鳴り響くチャイムが、わたしの恋の終わりを告げているようだった。
*
ぽんっと頭に乗せられた手とか。
何気なくあった目が優しく細められた時とか。
わたしが落ち込んでたらすぐに気づいてくれるところとか。
「好き、なの」
全部、ぜーんぶ好き。
「だから、」
「ごめん」
見上げた先に、困った顔をした貴方。
「友達にしか見れない」
「あ……そっ、そうだよね! ごめんね、急に! その……ごめん」
「うん。俺こそごめん」
振ったんだから、もうどこかに行ってくれればいいのに。
「あ、わたし、その……用事あったんだった! じゃあね!」
せめて泣いてるとこは見られたくなくて、その場から逃げ出して。
──付き合ってほしい、と。
言わせてももらえなかった。
「……っ」
涙が溢れる。
鳴り響くチャイムが、わたしの恋の終わりを告げているようだった。
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