先生、それは✗✗です…!
前の彼氏にはこっ酷く振られ、見ていられないほどに落ち込んでいる時期があった。

それで男性不信にまで陥って、しばらくの間は恋愛の楽しささえも忘れてしまっていたあいくちゃんだったけど――。


「なくるちゃん…どうしよう!好きな人ができたかもっ…!」


カットモデルから帰ってきたあいくちゃんの初々しいくらいに照れた顔は、今でも鮮明に覚えている。


今度は、いい恋ができたらいいな。

そう陰から応援しようと思った。


だから、せっかくの理人さんとの食事会は壊したくない。

できれば、わたしも力にはなりたいけど――。


「…でもあいくちゃんの友達ってことは、みんな大学生だよね?わたし…浮かない?」

「大丈夫、大丈夫!だってなくるちゃんって、すごく大人っぽいし!ただでさえ高校生には見えないんだから、絶対に大丈夫だよ〜」
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