腹黒王子様の溺愛が規格外。
そしてジェットコースターには乗り終わる。


「れ、蓮くん大丈夫?」


歩いていると、蓮くんがまだ震えていた。


「う、うんごめん高いところ苦手で……」

「え!そ、そうだったの……!?それならそうと……」


こんなにも震えちゃって……。


「でも、桜が楽しんでる姿が可愛くて可愛くて尊くて震えちゃった」

「……え?」


ま、まさかのそっち!?

それは嬉しいけど、恥ずかしいし……でも、一安心だ。


「次はどうする?」

「うーん、じゃあお化け屋敷とか?」

「いいよ」

「ちょっと怖いけど、蓮くんがいれば大丈夫だよね……!」

「ふふっ、ちゃんと守るから安心して」

「うん!」


それからまた少しの時間並び、お化け屋敷に入って行く。


不気味な雰囲気にもう震え始めると、腕を腰に回してくれた蓮くん。

ぎゅっと密着して、別の意味でもドキドキし始めてしまった。


だけど……


「ひぎゃぁぁぁ!!!」

「えっ……」


ものすごく怖い顔をしたお化けが出てきて、えっと声を漏らし止まってしまった。


「桜、大丈夫……?」

「う、うん」


蓮くんはお化け屋敷怖くないんだ、すごいなぁ。


「早めにでよっか」

「う、うん……!」


ヒヤヒヤと目に涙を溜めながら、素早くお化け屋敷を抜けようとしたのだが……。

次の激怖スポットで、腰が抜けてしまった。


「だ、大丈夫、桜」

「ご、ごめんね……」

「いいよ、俺にとってはご褒美だから」

「へっ?」


ひょいっと蓮くんにお姫様抱っこされる。

そのまま、お化け屋敷を早歩きで抜けて行った。


外に出て……。


「怖かったぁぁ……」

「ね、これからも寝るときは一緒、お化けが怖い間はトイレも送ってあげるね」

「そ、それは結構です……!」

「あはは、残念だなぁ」


こうしてお化け屋敷はどうにか終了。


その後、わたあめや流行りのお菓子や飲み物を買い、ベンチで休憩をしながら色々なところを回って行った。


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