腹黒王子様の溺愛が規格外。
ようやく部屋に着き、そっとベッドに寝転がされる。


「ありがとう、蓮くん……」

「ううん。じゃあ失礼するよ」


ベッドの中に入り込んできた蓮くん。そのまま私をぎゅっと抱きしめた。


「こ、こんなんじゃ、心臓持たないよっ……」

「大丈夫、俺もだから」


また、そんなことを言って……余裕そうなくせに。

だけど……蓮くんの胸からは、ものすごく早い鼓動が聞こえてきた。

もしかしたら、本当なのかもしれない。


そういうことなら、とても嬉しい……おんなじ気持ちになってくれてるってことだもんね。


「おやすみ、桜」

「おやすみ蓮くん……」


今日は、いい夢見れそうだな。


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