腹黒王子様の溺愛が規格外。
本日学園では朝会が行われていた。

この学園では、生徒会に入ることで将来だいぶ優遇されるらしい。

生徒会長は成績などによって変わる。１週間程度で降ろされてしまう人もいれば、一年続けることができる人もいるらしい。


そんな中、一年生の頃から生徒会長を務めている蓮くんは本当にすごいと思った。


「ということで——ここからは大切な話になります。僕は先日婚約したことを発表しました、相手は桃瀬桜さんです。文字通り将来結婚します。そのため……桜さんに何かしたものは、僕から罰が下るということを、覚えておいてください」


何を言い出したかと思えば、そんな物騒なことを発表するのであわあわと焦り出した私。


私を見る生徒たちの視線もチクチク痛くて、どうにかなってしまいそうだった。


朝会が終わり、２０分の休憩時間が設けられる。


と……その時だった。


「雅……くんっ……？」


目の前に、雅くんが現れたのだ。


雅くんとは、中学1年生の頃に知り合って、仲良くなった男の子。

中2の時に転校してしまい、もう会うことはないかと思っていた人物。


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