君の嘘から始まる本当の恋
なぜか泣きそうな瞳で私を見つめてくる心優しい乙葉の頭を、ぽんぽんと優しく撫でてあげる。
「もー乙葉がそんな顔しないでよー」
「だって…杏花ちゃん、私は恋愛に向いてないんだって自分で言うくらい、恋愛に後ろ向きだったから。やっと幸せになれる恋を見つけたんだなって思ったのに、こんなのってないよ…っ」
ポロポロと泣き出してしまった乙葉に、慌てて紙ナプキンを数枚取る。
「まあ…たしかに、恋愛は私のコンプレックスでもあったからね…」
私、七海杏花は、よく言うと“わかりやすい”、悪く言うと“チョロい”人間だ。
異性に優しくされたり笑いかけられたりするとすぐにときめいてしまい、恋に落ちてしまう。
それに大抵望みのない片想いばかりで、好きな人もコロコロ変わってしまうことから今までで一度も彼氏ができたことがない。
そうして悟ったことは、『私には恋愛は向いていない』だった。
「…あーもう!考えたら腹立ってきた!」
「もー乙葉がそんな顔しないでよー」
「だって…杏花ちゃん、私は恋愛に向いてないんだって自分で言うくらい、恋愛に後ろ向きだったから。やっと幸せになれる恋を見つけたんだなって思ったのに、こんなのってないよ…っ」
ポロポロと泣き出してしまった乙葉に、慌てて紙ナプキンを数枚取る。
「まあ…たしかに、恋愛は私のコンプレックスでもあったからね…」
私、七海杏花は、よく言うと“わかりやすい”、悪く言うと“チョロい”人間だ。
異性に優しくされたり笑いかけられたりするとすぐにときめいてしまい、恋に落ちてしまう。
それに大抵望みのない片想いばかりで、好きな人もコロコロ変わってしまうことから今までで一度も彼氏ができたことがない。
そうして悟ったことは、『私には恋愛は向いていない』だった。
「…あーもう!考えたら腹立ってきた!」