君の嘘から始まる本当の恋
乙葉は天パだというふわふわのミルクティー色のロングが似合うお人形みたいに可愛い女の子で、優しくおっとりしていて、中学の頃からそれはそれはモテていたというのに今まで一度も彼氏ができたことないらしい。


本人曰く、乙葉の大好きな乙ゲーで理想が高くなってしまったみたいで、現実の男は好きになれないということだった。



「ええ、放課後の教室に呼び出すって、告白…しか思いつかないけど…」


「私も一瞬告白を期待しちゃったけど、でも私だよぉー?天峰くんとまともに喋ったことあるの一回だけだし、これといって仲良くもないのにそんな急に告白とかないよ」



乙葉くらい可愛ければ一目惚れの線もあったけど、あいにく私の顔は母親譲りのいいとこ中の上といったところだ。


ブスではないと思うけど、目を引くくらいの美少女というわけでもない。いたって普通だ。



「うーん…まあそうだよねぇ…。じゃあ杏花(きょうか)ちゃんに話ってなんだろうね」


「それもこんな改まって呼び出して、一体どういうつもりなんだろ…」



天峰くんに呼び出されるようなことをしてしまった覚えもないし、やっぱり告白なんじゃないかと思えてきてしまう。



「いやいや、ないないない…」
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