君の嘘から始まる本当の恋
待って待って待って?


意味がわからない。


どうしてこんなよりどりみどりな天峰くんが、いたって普通の私なんかに告白を…?



「…あの、私、天峰くんとあんまり仲良くないし…付き合うとかそういうのはちょっと…」



無理です、と言おうと思ったのに、言葉を遮るように大きな手のひらで口を塞がれた。



「…じゃあお試し。まずお試しに一ヶ月付き合え。一ヶ月後の今日、4月1日に改めて返事を聞かせろ」


「ふえ?」



ゆっくりと手を離され顔を上げると、天峰くんの顔は真っ赤に染まっていた。


そんな顔をされてしまったらもう…。



「…わかった」
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