君の嘘から始まる本当の恋
目が合ってしまったからには去るのも変だろうと、仕方なく中に入る。



「あ、えっと…」



女子生徒はまさか人がいたとは思っていなかったのだろう、顔を真っ赤に染めながら口をパクパクと動かしていた。



「おはよ」


「…え?」


「挨拶の練習してたんだろ?今言えよ」


「あ…っ、お、おはよう!」



たくさん練習してたにしては、声が裏返っているしバカでかいし、面白くて思わず噴き出してしまった。



「てか、そんな挨拶の練習してても意味ないと思うよ」


「え?なんで?」
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