君の嘘から始まる本当の恋
「今年の入学者、俺とおまえだけだから」


「え!?そうなの!?」



目を丸くしながら勢いよく立ち上がった女子生徒に、おなかを抱えて笑う。



「なわけねぇだろ、アホ」


「な…っ、嘘ついたのー!?」



女子生徒は初対面だというのに、頬を膨らませて遠慮なく俺をバシバシと叩いてきた。



「ま、それだけ元気なら友達くらいすぐできんだろ。もっと気楽に構えとけよ」


「…あんたは嘘つきだから友達なんてできないと思う」


「悪いな、もういるんだよ。中学からのダチもこの高校だから」



女子生徒はあんぐりと口を開けて「何それずるい!」と叫んだ。
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