君の嘘から始まる本当の恋
担任に用があるという天峰くんとは教室でわかれ、一人靴箱で詰めていた息を吐き出す。


まだわけがわからないけど、私、天峰くんに告白されたんだよね…。


そして、お試しで一ヶ月間付き合うと…。



「ふふ…っ」



ダメだ、ニヤけてしまう。


理由はわからないにしろ、今日は私にとって人生で初めて告白された日になったから。


それも、モテモテの天峰くんに。こんなの頬が緩むに決まっている。



七海(ななみ)さん」



にやける頬を両手で押さえながら「落ち着けー」と深呼吸をしていると、ふと後ろから名前を呼ばれた。


振り返るとそこにいたのは、天峰くんとよく一緒にいる巻き髪の女の子、東野莉菜(ひがしのりな)だった。
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