一途な副社長は寵愛する彼女に愛を注ぐ
ヒカリは、鍵を渡していつでも来ていいと言ったのに、まだ一度も来ていない。

来いよ。
何で来ないんだよ。
ったく。俺だけか?
こんなに会いたいと思ってるのは。

まさか、やっぱり他のやつがいるとか?
結婚すんなとは言った。
言ってしまった。
そんな言う権利もないのに。

そして、クリスマスイブの日。
約束も取り付けないまま当日を迎えてしまう。

とりあえず、家に帰ってからヒカリに連絡するか。

そう思って、家に帰れば、リビングに明かりがついているではないか。

ヒカリだ!!

俺の家に入れるのは、ヒカリだけだ。

そして、リビングに入れば事もあろうか、ヒカリはかわいいサンタの格好をして俺を待っていた。

おい。
これはダメだろヒカリちゃんよ。
本当に、俺をこれ以上どうしたいんだよ。

結局、せっかくヒカリが準備してくれたホカホカのご飯を冷まさせてしまった。

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