一途な副社長は寵愛する彼女に愛を注ぐ
純平の親も応援に来てたけど、産まれたら教えてねーと言って、そそくさと出ていってしまっていた。

純平も、立ち合いで麗と行ってしまった。

部屋には俺とヒカリだけだ。

「塁」

ヒカリが真剣に俺を呼ぶ。
やべ。
さっきの笑い堪えてたのバレたか?

「はい」

怒られると思い、小さな声で返事する。

「塁ごめん!!」

え?何がだ?

「どした?」

「塁のディフェンダーできちゃった!!あはは!!」

なんだって!?
まだ俺も乗ってないのに!?

ははは。まじかい。
さすがだわ。

「ああ。いいよ。どうだった?運転できたか?」

ペーパーだよなコイツ。

「いやー、それが、、、」

え!?嘘だろ!?やっぱり!?

「もうぶつけたのか!?擦ったか!?」

「あははは」

俺は白目を向いた。
俺のディフェンダー、、、
まだ一度も乗ってないのに、、

いや。
そもそも、ヒカリを置いてきた俺が悪いんだ。

「だ、だいじょ」

「あれ、最高だね!!めっちゃ馬力あって!!思わずスピード違反するとこだったよ!!」
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