一途な副社長は寵愛する彼女に愛を注ぐ


てゆうか、今気付いた。
私だけ親族じゃないやん。

当たり前に参加してたわ。
いーの?

「塁さん!」

ヒソっと塁さんを呼ぶ。

「ん?どした?ヒカリ」

塁さんが少しかがむ。

「私だけ、親族じゃなかった!」

「今さら?お前は特別。気にすんな」

そう言って、腰に回した手を一瞬キュッとして、また前を向いた。

すると、前にいる結ちゃんも聞こえてたらしく振り向いて、ニコニコしながらウンウンと頷いてくれた。


特別、、、。

嬉しい。

また泣きそう。

もう、私の涙腺はバカになってしまってるから、結局泣いてしまって、また塁さんが眉を少し下げて微笑みながら、ハンカチで拭いてくれた。

なんか今日の塁さん、優しくなーい?
いつもだけどさー。

ねぇ。優しくなーい?
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