神祇地祇~穢れ、祓います!~
第四章 刀の失踪
目を開けたら知らない天井が見えた。
「あれ?
生きてる……」
穢れに襲われてビルが崩れ、空中に放り出されて確かに死んだと思った。
なのにこれはどう見ても、生きている。
「『生きてる……』じゃないよ、このバカ孫が!
もう少しで死ぬところだったんだからね!」
一気に捲したてたかと思ったら、横に座っていた祖母に思いっきり頭をはたかれた。
「うっ」
怒られても仕方ないので、なにも言い返せない。
「でも、なんで……?」
起き上がろうとしたら威宗が手を貸してくれた。
右足は吊られていて、動きにくい。
さらに左手もがっつり固めてあった。
「伶龍があんたを受け止めてくれたんだ。
おかげでそれくらいの怪我で済んだんだ、伶龍に感謝しな」
「……はい」
ビルから落下しながら伶龍の声が聞こえた記憶はある。
そうか、彼が助けてくれたのか。
「その。
伶龍、は?」
病院の個室、祖母と威宗はいるが、伶龍の姿はない。
「あれから姿を見せないんだよ。
家にも帰ってない」
はぁーっと物憂げなため息を祖母がつく。
「捜索はしてるんだけどね……」
「そっか……」
「あれ?
生きてる……」
穢れに襲われてビルが崩れ、空中に放り出されて確かに死んだと思った。
なのにこれはどう見ても、生きている。
「『生きてる……』じゃないよ、このバカ孫が!
もう少しで死ぬところだったんだからね!」
一気に捲したてたかと思ったら、横に座っていた祖母に思いっきり頭をはたかれた。
「うっ」
怒られても仕方ないので、なにも言い返せない。
「でも、なんで……?」
起き上がろうとしたら威宗が手を貸してくれた。
右足は吊られていて、動きにくい。
さらに左手もがっつり固めてあった。
「伶龍があんたを受け止めてくれたんだ。
おかげでそれくらいの怪我で済んだんだ、伶龍に感謝しな」
「……はい」
ビルから落下しながら伶龍の声が聞こえた記憶はある。
そうか、彼が助けてくれたのか。
「その。
伶龍、は?」
病院の個室、祖母と威宗はいるが、伶龍の姿はない。
「あれから姿を見せないんだよ。
家にも帰ってない」
はぁーっと物憂げなため息を祖母がつく。
「捜索はしてるんだけどね……」
「そっか……」