素直になれなくて
当日までの事 ~第一の作戦~
怖がられる
一時間目の放課。
私、島田優希がロッカーに絵の具を閉まって机に戻ろうとしたら、
「で、それでね……」「マジ⁈」
私の後ろの机の女子ーーーー明莉ーーーーの周りに取り巻きの女子ーーーー確か、みのりーーーーが
また、私の席の周りでゾロゾロと……。
こっちは座りたいんだよ……‼︎
「おい」
「ふぇっ⁈ ししし島田さんッ!ごめんなさい!すぐにどきます!」
「みのり、早く行こ!」
はあ。やっとどいてくれた。
こう言わないと永遠にどかないんだから。
私が席に着いて二時間目の用意を取り出してると、
「ねぇ、由良。見た?島田優希」
「見たー。みのり、明莉、大丈夫だった?」
「うん……。怖かったぁ……!」
「マジでどうにかしてほしいわー、島田。怖いんだけど」
「それなww」
「怖いよね。怖くなくする努力したらどうなんだろ…w」
まただ。
また、明莉とみのりと由良が私のこと愚痴ってる……。
私そんなに怖い?
そして、明莉たちの言葉を最初に、
「聞いた?また島田さん、明莉達のこといじめてるよ……」
「うん、ひどいよね」
「島田やばすぎん?みのりんが可哀想」
「それな。由良たちは何も悪くないのに」
ーーーーークラスのあちこちから悪口が聞こえてきた。
そして、それは女子だけじゃなくてーーーー。
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