素直になれなくて
んで、教室での私の立場はというと………。


「おはようしっまー!ねえ聞いて!昨日から好きな人が既読スルーしてくるの!」


「しっまー聞いて!彼氏があーん♡してくれないの!」


「オレもオレも!しっまーさん!彼女が電話に出てくれないんですよ!」


「あ、うん………」


大地と付き合ったってどこから伝わったのか、始業式の次の日には質問攻め!


内容はだいたい、恋愛相談か、カレカノ ラブラブ自慢。


一年生の頃のことはどこへやら、みんなあだ名の「しっまー」で呼んでくるし(由来は、島田優希の「しま」だと思う)。


さらに、一年の頃私のことをイジメてた相坂亮太(あいさかりょうた)棗椰子傑(なつめやしすぐる)も恋愛相談(内容はだいたいモテる方法)をしてくるけど、私は「忙しい」と言って聞き流している。


さらに一年生の頃同じクラスだった明莉(あかり)、みのり、由良(ゆら)たちも相談をするようになった。


こちらは亮太(りょうた)(すぐる)と違ってちゃんと相談を受けている。


その中のみのりだけは、始業式 同じクラスになった時に、


『今までごめんなさい。実は島田さんのことがカッコよくて少し憧れていたんです。でも明莉ちゃんと由良ちゃんが怖くて逆らえずにいて……。本当に、本当に、ごめんなさい!』


と言ってきてくれたので、たまに一緒にカラオケに行ったりショッピングモールに行ったりしている。


今では一番の友達だ。




とりあえず、私と大地が結婚して子供を産んで幸せな家庭を築くのはまた今度の話。

                                      END.
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