恋愛下手の恋模様~あなたに、君に、恋する気持ちは止められない~

プロローグ

これは単に気になっているだけ。別に、彼のことを想っているわけじゃない――。

呪文を唱えるように、私は何度も何度も繰り返していた。

でもそんなものは何の意味もない。だって。

「またね」

その一言を聞いた時点ですでに、私は自分の気持ちの正体に気づいていたと思うから。
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