恋愛下手の恋模様~あなたに、君に、恋する気持ちは止められない~
エピローグ
いつもと違う少し遠出のデート。
初めて乗る彼の車という二人だけの空間、私はがちがちに緊張していた。けれど、好きで好きでたまらなかった人と同じ時間を過ごすことの喜びを、ひしひしとかみしめてもいた。
着かず離れず、互いに微妙な距離を保ちながら見て回る水族館。
傍にいるだけで幸せな気持ちになるというのに、甘い声で名前を呼ばれ、私の心は幸福感にますます満たされた。
どきどきして、緊張して、だけど嬉しい。触れたいのに触れられない、触れてほしいのに触れてくれない。そんなもどかしさが、私の心をかき乱していた。
けれど――。
人の波が途切れた時、その瞳に切なげな光を揺らめかせた彼は、私にそっとキスをした。
「好きだよ」
低く囁くその言葉に応えようとする唇を塞がれて、私は再び目を閉じた。心の中で強く思う。
私もあなたが好き。その想いをこれからも、もっとたくさん伝えたい。
大好きです。愛してる――。
(了)
初めて乗る彼の車という二人だけの空間、私はがちがちに緊張していた。けれど、好きで好きでたまらなかった人と同じ時間を過ごすことの喜びを、ひしひしとかみしめてもいた。
着かず離れず、互いに微妙な距離を保ちながら見て回る水族館。
傍にいるだけで幸せな気持ちになるというのに、甘い声で名前を呼ばれ、私の心は幸福感にますます満たされた。
どきどきして、緊張して、だけど嬉しい。触れたいのに触れられない、触れてほしいのに触れてくれない。そんなもどかしさが、私の心をかき乱していた。
けれど――。
人の波が途切れた時、その瞳に切なげな光を揺らめかせた彼は、私にそっとキスをした。
「好きだよ」
低く囁くその言葉に応えようとする唇を塞がれて、私は再び目を閉じた。心の中で強く思う。
私もあなたが好き。その想いをこれからも、もっとたくさん伝えたい。
大好きです。愛してる――。
(了)