あの頃、キミが全てだった。



***



キーンコーンカーンコーンッ。



「雫ちゃん!パワーちょうだい!!」


チャイムと同時に私の元へ駆け寄ってきた、美羽に、



「大丈夫、落ち着いて愛を伝えれば良いから、ファイト!!」


そう言って、背中をトントンすれば、


「ありがとう…頑張るね…」



そう言って、廊下へと出ていく背中を見送ってから、


私も降りようと荷物を肩にかけた。



「良し!」



気合いを入れてから、教室を出る。
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