あの頃、キミが全てだった。
「美羽ちゃん!!」
大きな声で引き留めると、
傘をさしてすぐ、美羽ちゃんの方へと向かうと、
「今日はごめんね、雫に怒られちゃった!乙女心がーとか、分からずやー!なんて言われながら」
面白おかしく話せば、
「雫ちゃんってば、はは、わざわざありがとう!弱気になって告白やめようとしたの、、せっかく雫ちゃんからパワーもらえたのに…」
そう言って落ち込んでいる美羽ちゃんに、
「俺もパワーあげるよ!」
そう言って、先程雫が美羽ちゃんにしていたことをすると、
「ふふ、雫ちゃんのこと見てたんだ」
そう言われて、照れてしまった俺は、
「海人が情けなくてごめんな…本当なら海人から「良いの、いつまでも、みんなに甘えるわけもいかないし、これは私が成長するためでもあるし、ただ思いを伝えたいだけだから!振られてしまったら泣いちゃうかもしれないんだけどね……」
「なんだよそれ、でも、海人もまんざらでもないから絶対行けるから!」
そう言えば、俺の耳に手を当ててきた美羽ちゃんに、
少しドキッとしてしまう。