あの頃、キミが全てだった。
「あー、もう、坂の方に行ってみよ!」
私は、悩んだ挙句、坂を登ってみることにした、
「真っ暗で、怖くなってきた………どうしよう、引き返そうかな……」
そんなことを思いながら腕時計を確認する。
ーーpm.22:00
「あと少しで就寝時間だ……」
そう思っていると、
「誰?」
そう聞こえて、
「あ、怪しいものじゃありません!!」
驚いた私は、つい大きな声でそう言えば、
「え、その声って、雫?!」
そう言われて、少し歩いていけば、
「皐月………」