あの頃、キミが全てだった。
「皐月?!」
皐月が顔を近づけながら聞いてきた。
あまりの近さに動揺した私は、
「いや、これはね、美羽の可愛さが、じゃなくて、その、あのね、」
アタフタしてるところ、
「私が放課後遊べなくなっちゃって…」
シュンッという効果音が今にも聞こえそうなくらいの声でそう言う美羽に、
「なーんだ、そんなことか!じゃあさ、俺とデートしない?」
その反応と裏腹に嬉しそうに話す皐月に、
「はあ?」
と驚く私。