あの頃、キミが全てだった。


少し走ると、先輩の背中が見えて来て、



「せ、先輩!!!!!」


そう大きな声で言えば、


「雫ちゃん!!」


驚いたような顔をして、こちらへ来てくれる。



「どうしたの?いつもなら…って、あの子のこと好きなんだ?」


そう分かったように聞いてくる先輩に、


「はい、とっても!」


そう明るく言えば、


「そっか〜、悔しいなぁ〜こんなカワイイ子に好かれて」


分かりやすくヘコんでいる先輩に、


「向こうはどうなんですかね、自信なくて」


なんて、弱ったようにいえば
< 135 / 186 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop