あの頃、キミが全てだった。
少し走ると、先輩の背中が見えて来て、
「せ、先輩!!!!!」
そう大きな声で言えば、
「雫ちゃん!!」
驚いたような顔をして、こちらへ来てくれる。
「どうしたの?いつもなら…って、あの子のこと好きなんだ?」
そう分かったように聞いてくる先輩に、
「はい、とっても!」
そう明るく言えば、
「そっか〜、悔しいなぁ〜こんなカワイイ子に好かれて」
分かりやすくヘコんでいる先輩に、
「向こうはどうなんですかね、自信なくて」
なんて、弱ったようにいえば