あの頃、キミが全てだった。



私が好きなのは………皐月だけだよ。



“皐月が好きだよ“


そう文字にしては、消して、



“私もごめんね。先輩のことなんだけど……



ポンッ



また皐月からのメッセージに私は目を疑った。


“好きだよ“



………ドキドキドキッ。鼓動が強く反応する。



“私も…
 

自分の思いを今なら素直に伝えられる気がして、両思いだと思って嬉しくなるも、


ポンッ。


また皐月からだった。


“人として“
“また明日な!“



「えっ、どう言うことよ………」


ねぇ、本当の気持ちを教えてよ………


皐月は誰を想ってるの?


これ以上曖昧なセリフばかりで誤魔化さないでよ……



私はまた自分の気持ちを抑えて、弱虫になる。



胸が苦しくて、結局私は、“私もごめんね、また明日!おやすみ!“



そう打って送信ボタンを押して、涙を1つ落としたのだった。
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