あの頃、キミが全てだった。



「とりあえず座って?」



心が落ち着かない私は、そう言って皐月を座らせる。




「大丈夫か?」


そう優しく聞いてくれる皐月に、


「どうして……?」


「伝えられてなかったから…」


そう言われて、心臓がドキッとする。





聞くのは少し怖いけど、ちゃんと皐月の気持ちが知りたくて…



「教えて…」


そう呟くように言うと、



「良くなってからな」


そう言って頭をポンポンしてくれる。




そんな皐月にめげずに、


「いいや、今聞かせてよ、気になるじゃん」
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