あの頃、キミが全てだった。
休みの日
ミーンミーンミーン。
蝉が朝から大きな声を上げて鳴いていて、夏休みに入ってまだままない今日この頃、
「あっつーーーい!ちょっとアイス買いに行ってくる!」
私は、それだけを伝えると近くのコンビニへと向かった。
あれから、皐月とは変わらず友達以上恋人未満の関係で、
3度目の夏を迎えた。
ピピッピピッピピッ
交差点に差しかかり渡っていると、
思っても見なかった人物に遭遇して驚く私に、
「雫なにしてんのー?」
なんて呑気に言ってくる皐月。
「私は、アイス買いに行ってるの!そう言うことだから、じゃ!」
信号が赤に変わる前に要件を言って去っていく私に、