あの頃、キミが全てだった。
花火の時も、口パクで、 “好き“ を伝えても
“バカ“だと間違えられて…
でも、それで救われた。
この思い出は一生忘れたくなくて真剣に空を見上げてた。
文化祭の時、告白されても、雫しか見えなかった。
だから、丁寧に断って、雫を探して会いに行けば、ナンパされてるし、雫と喧嘩みたいになってしまったけれど、すぐに仲直りできてパンケーキを頬張りながら隣で笑ってる雫が、あまりにも愛おしくて………
クローバーの意味も本当は知っていたのに、分からないふりをした。
でも、これをきっかけに両思いだと分かった日。
それが、嬉しくて、嬉しくて舞い上がって、もっと毎日が楽しかった。
修学旅行で、二人で見た夜空を今でも思い出す。
綺麗に輝く星と雫の横顔が、とっても美しくて、大好きで…
そっと流れ星に、雫とずっと両思いでいられますようにって、そばにいたいって、お願いした。
先輩からのラブアタックは気に入らなかった。
真っ直ぐに素直にちゃんと好きって伝えられる先輩が羨ましくて、バカみたいに先輩に嫉妬して、、もしかして先輩と…って考えれば考えるほど、自分の気持ちを抑えられず冷たくしてしまったあの日。でも、外へ出て冷静になれば自分勝手だったなと反省したあの日。
体育大会で全ての想いを伝えたくなった俺は、勇気を出して頑張って優勝を目指した。
頑張った結果、見事優勝できて、ちゃんと気持ちを届けようとしたけれど、雫が倒れてしまった。
誰にも触れさせたくなくて、1番に駆け寄って雫をお姫様抱っこして保健室へ向かう。
こんな時に、お姫様抱っこできて触れられてるの幸せ!って思うし、たまらなく可愛いって思ってしまう俺は重症だと思う。その想いは抑えきれずに………
眠っている雫に、
「雫……お前のことが誰よりも大好き……すげぇ愛してる…」
そう呟いた。
家に行った時、弱ってる雫を見て理性を忘れそうになった。
キスしたい。気付けば雫のそばまで行っていて、
あと少しの距離でなんとか保った。
「可愛すぎだろ///、いい加減気づけよ…」
俺は、本当に弱虫だ。
引っ越しをするからって、俺の気持ちをグッと言わないように心で何度も抑さえていた。
それなのに、、、
やっぱり大好きな人を目の前にすると抑えきれなくて、
想いは簡単に溢れてきて、止められなくて……
冗談言わないでってよく言われてたけど、、
からかったことなんて一度もねぇのに………。