あの頃、キミが全てだった。
「お待たせしました!」
わずか5分ほどで届いたバーガー。
「うわ!大きい!!良い匂い!!」
肉汁が溢れていて、バーガーが見えないほどにチーズがたくさんかかっている。
「ね、皐月さっそく食べよう!」
「いただきまーす!!」
パクッ。モグモグ。
「なにこれ!美味しすぎるーー!!」
「良かった、その顔が見れただけで嬉しい」
「まさに背徳感」
美味しさのあまりガツガツと口の中に頬張っていく私に、
「あ、ついてる」
そう言って、皐月の手が伸びてくる。
「どこ?私自分でふけるから教えて!」
「ここ!」
そう言っても、なんのためらいもなく私の鼻に触れた。