あの頃、キミが全てだった。
って、もう私もう、この恋心は何にも変えられない。
皐月のことが好きなんだ。
そう自覚してしまった、春の夕暮れ。
心地よい風が私の肌をすり抜けて、まるで初恋を祝福してくれてるようなそんな気持ちにさせてくれた、
あっという間に家に着いてしまって、
「じゃあな、」
「今日は楽しかった、ありがとう!また明日」
そう言えば、
「俺も」
そう微笑んで、「雫とだからだよ…」
そう言って、歩いていく。
今、雫とだからって聞こえたんだけど?!!
気のせい?!それって?!いやいや、、でも………
…ドキドキドキ。
好きに気づいてしまった今、その言葉が、その一言が、
何よりも嬉しくて、キュッと胸がまた反応しては、この気持ちを大切に思うように心に手をそっと当て夜空を見上げた。