あの頃、キミが全てだった。
「なに、楽しそうにイチャイチャしてたんだよ!」
そう海人くんが興味津々で聞いてくるのを軽く無視をして、
「大丈夫美羽?海人くんになにもされてない?」
そう言えば、
「なに言ってるの?この俺は稀に見ないピュアピュア男だぞ!」
そう、席を立って言ってくるのを無視していると、
「鼻の下伸びすぎてたやつの、どこがピュアなんだよ!」
冷静にツッコミながら帰ってきた皐月は、席に座り私をみては、
イタズラな笑みを見せながら、
「ま、母親の気持ちのような人には分からないか‥」
そう嬉しそうに呟くのを、
「あのね!あれは言葉の綾と言うか…」
必死に言えば、また笑っては、
「雫って本当おもしれぇ、一緒にいて飽きないわ」
涙目になりながら、そう言う皐月、
「笑うところ一つもないからね!」
そう、言い合っていると