あの頃、キミが全てだった。


「ちょっと待って、どうした?」


2人の言葉を止めて、私の話を聞いてくれようとする皐月。



ちょっと待って、と言ったことで、2人からも視線を感じて頭が真っ白になってしまった私は、



「ううん、なんでもない。みんな揃ったことだし屋台でも見て回ろう!!」


そして、いたたまれない気持ちになった私は、美羽の隣に行って足早に歩き出す、



「美羽丁度良いタイミング!」


そう言えば、


「へ?なんのこと雫ちゃん?」



なんて言って、ソワソワしている。


そう、これで良かったの。


恋って苦しいけれど、なぜだか楽しくも思えて、この感覚が今の私にとっては、丁度良いから、今のままでいい。
< 47 / 186 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop