あの頃、キミが全てだった。
「ちょっと待って、どうした?」
2人の言葉を止めて、私の話を聞いてくれようとする皐月。
ちょっと待って、と言ったことで、2人からも視線を感じて頭が真っ白になってしまった私は、
「ううん、なんでもない。みんな揃ったことだし屋台でも見て回ろう!!」
そして、いたたまれない気持ちになった私は、美羽の隣に行って足早に歩き出す、
「美羽丁度良いタイミング!」
そう言えば、
「へ?なんのこと雫ちゃん?」
なんて言って、ソワソワしている。
そう、これで良かったの。
恋って苦しいけれど、なぜだか楽しくも思えて、この感覚が今の私にとっては、丁度良いから、今のままでいい。