あの頃、キミが全てだった。
繋いでいた手も、2人と合流すれば、すぐに離されてしまったけれども、私にとっては、嬉しい出来事で、、。
ただ、1秒前のことでさえも、思い出に変わっていく。
この瞬間もきっと………。
そう思いながらも隣に目をやると、
真剣な表情で花火を見入っていた皐月が視界に入って、
私に気づいたのか、顔を横に向けてくれるのも、
バッと、花火にそらした。
あー、危なかった。
今見られるときっと、ものすごく熱ってると思うから。
でも、あとほんの少し近づいても良いですか?
そう思って、少しずつ皐月の方へバレないように座る。