あの頃、キミが全てだった。
***
「えー、ただいまより、平成29年体育祭を開催致します」
パンパンッ。♪♪♪
ピストルと体育祭らしい音楽が聞こえて来て、
やる気がみなぎってくる!!
「よーし!今日は、めいいっぱいやるぞーーー!!」
「雫、ガチ勢じゃん!はは」
私の勢いに、負けないくらいの笑い声が聞こえて来て、皐月だとわかる。
「当たり前でしょ、さ、気合い入れていくよー!!」
そうガッツリポーズをして空高く拳を上げると、
「荻野!盛り上がってんね!俺も俺も!」
なんて海人くんがやって来て、そんな声につられてクラスのみんなもやって来て、「皐月もおいでよ」「しょうがねぇなぁ」そう言って私の隣に来た皐月と肩を組むと、
「優勝掴むぞーー!!」
「「「おーーー!!!!!!!!」」」
みんなで気合いを入れていく!
クラスのみんなと一つになれることが、楽しくて楽しくて、
体育祭ならでは雰囲気が私は好きで、
「借り物競走に出場する人は、西口門まで移動してください。」
「よーーし!美羽行くよ、」
この言葉で、もう一度気合いを入れ直してから2人で歩いて行く。