あの頃、キミが全てだった。



「海人くん助かったよ、ありがとね〜」

「俺も楽しかったぜ!」


そう2人で盛り上がってると、



「何、楽しそうにしてんだよ!」

前から皐月の不機嫌そうな声が聞こえて、



「皐月こそ、嬉しそうに行ってたじゃん!」

こんなこと言いたくないのに……


「それは呼ばれたら行くだろ、」


そうなの、皐月は悪くないのに……


「あっそ、なら、別に私も海人くんと喜んでいいでしょ!」


そう強く言ってしまって、後悔するも。


「なんだよ、それ……しず…」


そう言って、何かを言いかけようとした皐月を


「こら、熱くなるな、みっともないぞ!」

海人くんが止める。



「お前は関係ないだろ、」

「いや、大あり、俺の名前出て来てるしさ、」


「はー、ごめん、言いすぎた」


そう言って、謝ってくれる皐月に、私も、

「私こそごめんなさい。」




そう素直に謝っては、いつもの笑顔を見せた皐月に
私も笑って仲直りをする。
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