あの頃、キミが全てだった。
仲直りできて、良かったなんて思っていると、
「えー!借り物競争の発表をします!一位、D組み!!」
「わーい!やったあー!!」
「雫ちゃんやったね!」
そう言って抱きついてくれる美羽に、
紙の内容はなんだったの?そう言えば、
照れながら、「“カッコいい人“だったの…」そう小さく答えると、
「あ、誤解させたよね、ごめんなさい。」
そう言って耳元で、「海人くんに行く勇気なくてとっさに蓮見くんの名前呼んでたの」
そう言って、また、、「ごめんね、雫ちゃん。」
そう謝ってくれる美羽。
…なんだぁ、そんなことだったのか。
安心した。良かった。と心がホッとする。
パッと皐月の方を見れば、負のオーラ全開だった。
海人くんまた、皐月を怒らせたのかな?と思ったけど、
何があったんだろう?でも、海人くんも真剣な眼差しをして皐月と話していた。
そっとしておこうと思った私は、先に美羽とテントに戻った。