あの頃、キミが全てだった。
文化祭♡
体育祭で、見事総合優勝を果たした私たちのクラスは、
その勢いで、文化祭も一位を狙うかのように!
秋風が舞って少し肌寒くなって来たこの季節に、文化祭の催し物について話し合っていた。
あれからと言うもの、いつも以上に、皐月はいつも私の隣にいて、
海人くんとは、その日ギクシャクしていたけれど、次の日には、お互いケロリとしていて、仲直りしたのだと思った。
「えー、では、私たち1年D組は、アニマルカフェで決定します!!」
「ヒューーー!」「いえーーーい!!」「さんせーーーい!」
そんな声があちらこちらから飛び交ってくる。
なんだか、楽しそうだなぁ、そう思えば思うほど心が躍る。
トントンッ。
そう後ろから肩を叩かれて、皐月だと分かる。
「何か用ですかー?」
皐月の方を見て言うと、
じっと見つめてくる皐月に、
「な、なに?何かついてる?」
そう慌てたように言えば、
「なんかゾウみたいだな、」
突拍子もないことを言って来た、
「は?」
「ウソ」
とっさに、そう言った皐月は、今度は、
「また、嘘ばっかついて……人をからかうのもいい加減に……「チワワみたい」
そんなことを言い出した、
「あのね?呆れた、私今怒ってるからね!」
「俺の家で飼ってるチワワみたいで可愛いよ雫」
「このたらしーーー」
「なに言ってんの?雫…」
「あんたが戸惑わせるからでしょー!」