あの頃、キミが全てだった。


それをみた私は、



「皐月の分からずやー!」


なんて手を上にあげれば、


「ごめんって、そんなに大事な話だったん?」


そう悲しそうにする皐月に、


「美羽にとっては、大切な話だったの!乙女心が分かってなさすぎ!」


ビシッと言ってやったと思った瞬間、



「それはどうかな…?」


なんて言われて、思わずドキッとしてしまう。



1枚も、2枚も上手な皐月に、


「なんにせよ!美羽のこと泣かせないでよ!」


誤魔化すようにそう言えば、


「雫と違って、デリケートだからね!」


「悪かったわね」


なんて言われて、勝手に真に受けては、へこむ。



皐月にとっては、冗談なのに、、
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