先輩、俺と別れてください。
「えっ!あと何かあったっけ?」

本気で分からないからそうやって考えてみる。

ほんとに何か、分からない。


「先輩さっきのこと忘れたんですか?」

見かねた陽向がヒントを出してくれた。


さっき、さっき...あーー!!


「そうだ、わたし陽向に別れましょうって言われたんだった!嫌なことすぎて頭から消しちゃってたよ!」


「せーかいです。」なんて言う陽向はどこか楽しそうにも見える。


「先輩今日何の日か考えてみてくださいよ。」


今日?


「今日は4月1日でしょ?4月1日……」

あっそうだ!


ぱっとひらめく。


そうだ。4月1日は、


「しらたまのお誕生日!」

なんか毎年忘れそうになるけどお誕生日今日なんだよね〜。


「先輩...しらたまって何ですか。」

困惑した表情。


「しらたまはわんちゃんだよ。わたしの家族!でも...?違った?」

あれ?じゃあなんだろ?

まぁ...、どうしてわたし言ったことないのにしらたまのこと知ってるんだろうとは思ったけど。。

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