アブナイ三角関係


押し付けられたリレーの仕事をすべく、ゴールテープを持ってグラウンドで待機する。


『これより、2年クラス対抗リレーがはじまります』

2年生から熱苦しい応援が響く。



スタートラインに並ぶそれぞれのクラス代表。

『おんよわまーく』

先生が手をあげる。

『セット』


これ絶対正式な言葉知らずにフィーリングで言ってるでしょ。

小学生の時とかさ、オニオンマーク、プリッツとか言って遊ばなかった?私だけ?



第一走者たちが構える。

バーン!!


合図と共に一斉に走り出す。
応援も熱が上がった。



うわー!
はやっ!

選抜メンバーなだけあってあっという間に次の人にバトンが渡る。


「白がんばれー!!」
「赤組いけぇ!」
「負けるな青組ー!」


あ!あれはいつぞやの竹田くん!
選抜メンバーだったんだ!

「がんばれー!」

私も負けじと声を出す。



リレーは淡々と進んでいき、ついにアンカーたちがレーンに並び始める。


「冬紀ー!ファイトー!」
「秋斗くーん!頑張れー!」

イケメン大二党。
応援も桁違いですな。


アンカー手前の走者達はほぼ互角。

少しだけ冬紀くんのクラスが速くて、私たちのクラスは遅れをとっている。


頑張ってえええ!!

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