アブナイ三角関係
「で、でも!友達に嫉妬はしないでしょ!?」
「それも嫉妬って受け止めてるのは美桜だけでごく普通の反応なんじゃない?
別に『俺以外の男と話すんじゃねぇよ(イケヴォ)』って言われたわけでもないんでしょ?」
うお、すっごいイケヴォだった…今のすっごいイケヴォだった。
「恋すると自意識過剰になったりネガティブになったり、精神的に不安定になるの」
「…つ、つまり私の思い込みだと…?」
「私はそう思うわよ」
ぬ、ぬぅ…
「まず第一に萩原秋斗はこの学校のモテ男よ?イケメンよ?この学校の山○賢人ポジションよ?
美桜みたいなギリ人間と認識できる頭ぶっ飛んだ女子に恋愛感情を持つとは考え難いわよ」
あ、よかった。
一応ギリ人間として認識されてるみたい。
まあそれは何度も考えた。
あの秋斗くんだ。
歩けば誰もが振り返るハンサムofイケメン。
そんな彼が平凡(見た目)な私に興味を持ってくれるなんてまるで水母の骨。
だがそんなことは重々承知だ。
それでもなお、
もしかしてと考えてしまうのが片想いというやつだ。
好きな人の特別になりたいと、特別でありたいと願うのが
片想いをする全女子の心だ。
…秋斗くんのあの行為に
意味があるのではないかと
私は思いたいんだよ。