アブナイ三角関係
ムードをぶち壊したのはわざとだ、もちろん。
壊さなきゃアブナイと思ったから。
私の中で何かが崩れると思ったから。
秋斗くんじゃない人に恋してしまうかもしれないと、そんな自分が嫌だと思ったから…
ああ!なんなんだろうこれ!
私は秋斗くんが好きなのか
秋斗くんに恋してる自分が好きなのか
よくわからなくなる…
過多な情報量と心情の変化に私の脳みそは耐えられないようで
ここがどこかも把握せず、ただがむしゃらに走った。
よく周りを見もせず走っていたせいで足がもつれる。
身体が制御できない形に倒れていくのを感じた。
やばい転ける!
しかし
ぽす…と何かに支えられた。
「無事?」
…あ
「秋斗くん…」
前のめりに倒れようとした私の腰を支えてくれたのは秋斗くんだった。
いつもは一番会いたくて
でも今は一番会いたくなかった人。