アブナイ三角関係
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「秋斗くーん!なんだか上機嫌だね!どうしたの?」
名前のわからないクラスの女子生徒がやけにニコニコしながら隣の席に座った。
…そこは君の席じゃないけど。
「なんでもないよ」
「んー?そう?」
そう言って椅子ごと近づいてくる。
「ねね、秋斗くん昨日も告白されたんでしょ?相変わらずモテモテだねー」
「そんなことないよ」
「うっそだぁー!ねぇ彼女作らないの?好きな人とかいないわけ?」
しつこいなぁ。
人の席に勝手に座れる神経すごいよね。
「好きな人はいないかな」
「えー!ほんとー?」
そんな下心丸見えの話し方されても鬱陶しいだけなんだけどな。
誰か教えてやった方がいいよ。
「じゃあさ!どんな人がタイプ?」
…タイプ?
タイプか…
ーーゴホッゴホッ
窓の外から咳き込む声が聞こえる。
目をやれば、本来の隣の席のクラスメイトが1人で何やらむせこんでいる。
「…騒がしい子かな」
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