アブナイ三角関係



「やっぱり勘違いだったんだ」

ふんっと鼻を鳴らした芽依ちゃん。

「ぴえん」

だから言ったでしょーとズボンに入れすぎた体操服を少し出す。



最初の行事!球技大会!
に向けて、バレー練習中の私たち。

準備体操でペアを組んだ芽依ちゃんと、背中合わせで手を引っ張り合う。



「まあ勘違いってわかってよかったんじゃない?変に行動する前に」

「まあ…それは確かに」

「まだ4月だし、これから頑張ればいいのよ」

「だよねそうだよね!っしゃ!
そうと決まれば私はこの一年かけて秋斗くんを落としてみせるよ!」

「はいはいがんばー」


んー

「でも何すればいいんだろう。やっぱお弁当作ってくるとか?」

開脚して前に倒れる。
背中を押してくれている芽依ちゃんが完全に上に乗っている。

「それはやめなさい。そんなのが通用するのは漫画の世界だけ。実際作って来られても、自分で持ってきたお弁当と二つになって迷惑がられるだけだから…ってか美桜柔らかいね」

えへへん。


「それもそうかー。一言に落とすと言っても具体的な策が思い浮かばないね」

「現実そんなもんよ。はい交代」

「うい!」

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