アブナイ三角関係

『佐倉の隣は、騒がしくて明るくて、一緒にいると忙しくて癖になりそうな心地よさがあるんだ』

『佐倉はすげぇ強い。走り出したら止められない。強く張った直線みたいで純粋に憧れる』


私の好きな秋斗くんか。



『俺よりも何回りも小さい身体で必死に明るく生きてるんだと思ったら、なんか勝手に感極まったわ』

『俺たち普通の高校生だからさ、弱くて当然なんだよ。何も悪いことじゃない。俺は美桜に強さも弱さも求めてない』


私を好きな冬紀くんか。



『ごめん佐倉。もう逃してやれそうにない』

『俺が美桜に恋をしてるのは、本能のようなものだよ』

『俺佐倉のこと好きだから』

『美桜がビビるくらい強かろうが、情けないくらい弱かろうが…俺が美桜を探す事実に変わりはないよ』



ぐるぐると今までの2人の記憶が頭の中を駆け巡る。


間違いないのは…

2人とも私にとって、かけがえのない大切な人だということ。


それは足掻きようのない事実。