アブナイ三角関係



「私いっぱい考えたの」

「うん」


「いろんなことがあって、いろんな気持ちがあって、ぐっちゃぐちゃになりながらもいっぱい考えたの」

「うん」


「でもやっぱ、私って不器用だからさ、難しいことわからなくてさ」

「うん」


「誰かを好きになるってすごく大変だし、でも単純なことだし、一度恋した気持ちって簡単には無くならないの」

「………っ…う…ん」



「秋斗くんも冬紀くんも、私を一直線だって言ってくれたでしょ?」

「…そう…だね」


「私もそう思った」


一息に喋った私を見て、冬紀くんが切なげに微笑む。

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