アブナイ三角関係



「一直線か」

「うん」

「……そっか。そうだよな。人の気持ちってそう簡単には変わらないよな」

…そう簡単には、ね。


「あーあ。そうか。そーかー残念…」

冬紀くんが少し上を向いて目元を覆った。


「冬紀くん?」

「……んーん…なんでもない」






「冬紀く…」


「美桜」



「俺は大丈夫だから。もう大丈夫。だから早く行きなよ」

……



「行かなきゃいけないところがあるんだろ?」



「そいつのとこ行きなよ」


冬紀くん?



「けりをつけておいで」





「そっか…そうだね!」



「ほら行っちゃえ」

「行ってくる!けりつけてくる!」


私は向かっていた方向に再び駆け出す。



「美桜!」

と、そんな声に止められる。


「頑張れよ!」


……


「うん!またあとで!」

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