アブナイ三角関係
ガラリと扉を開ける。
私の隣の席に座っている人物。
「秋斗くん」
「佐倉」
私を見て少し微笑んだ。
静かに近づいて、私は彼の前に立つ。
「…この時間に来たってことは…俺が先かな」
「…え?」
「霜崎にも言ってあるんだろ?同じこと」
……
「うん」
「…そうか」
静かな教室。
グラウンドから運動部の声。
「どうぞ」
秋斗くんが私を促す。
「けり、つけに来たんだろ?」
……
「うん」
私、本当にあなたが好きだったよ。
「告白ありがとう。でも…ごめんなさい。
私、好きな人がいるの」
少しだけ開いていた窓から、秋の風が私の髪を揺らした。